
にんにくのすごい効果とは?健康的だと言われている理由について
身体の不調や疲れを感じたときに、エネルギーチャージとしてにんにくを食べる方は多いですよね。にんにくは栄養豊富なため、昔から体によいとされる食品のひとつですが、具体的にどのような栄養素を摂取できるのでしょうか。
今回はにんにくに含まれる栄養素について紹介します。
また、おいしいにんにくを選ぶためのチェックポイントや、にんにくを食べる際の摂取目安量も合わせてお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。
にんにくに含まれる栄養素と期待される効果
にんにくはすりおろして生で食べたり、調理して料理に風味やコクを加えたりとおいしい食べ方がたくさんあります。にんにく特有の香りを嗅ぐだけでも食欲がそそられますよね。
そんな料理には欠かせないにんにくは、滋養強壮効果が期待できたり、エネルギーチャージができたりと人気ですが、どのような栄養素を含んでいるのでしょうか。
こちらではにんにくに含まれる栄養素と、それらがもたらす効果についてみていきましょう。
アリシン
にんにくに含まれる栄養素で注目したいものに「アリシン」という成分があります。アリシンには次の効果が期待できます。
・疲労回復
・血液サラサラ
・血行促進
・冷え性の改善
・免疫力の向上
・動脈硬化の予防
アリシンは、疲労回復に必要なビタミンB1を吸収する働きを助けるため、滋養強壮効果が期待できます。
また、加熱することで硫黄化合物に変化し血液をサラサラにする働きを持ちます。血流の循環がよくなると手や足の末端まで血液が行き渡るようになるため、冷え性の改善も期待できるでしょう。
加えてアリシンには強い殺菌作用もあるため、ウイルスや細菌から体を守り免疫力を上げるため、風邪予防としても効果的な成分です。
カロテン
にんにくの芽には「カロテン」という栄養素が豊富に含まれています。カロテンは体内に摂取されるとビタミンAに変化し、皮膚や粘膜を健康に維持する働きをするのが特徴です。
ビタミンAが不足すると、肌荒れや爪が割れやすくなるため、女性は特に積極的に摂取したい成分ではないでしょうか。
またカロテンには抗酸化作用や免疫賦活(ふかつ)作用などがあるとされています。体のサビ(老化)やがん、生活習慣病を予防しながら、肌も健やかに維持する働きが期待できるカロテンは、日頃から取り入れたい栄養素といえるでしょう。
ビタミンB6
ビタミンB6は免疫機能を正常に働かせるために必要な栄養素です。ビタミンB6が不足すると貧血やけいれん、湿疹、麻痺性発作、聴覚過敏、むくみ、口角炎などが起こるリスクがあるとされています。
またビタミンB6は、女性にうれしい効果も期待できます。ビタミンB6はエストロゲンの代謝や赤血球の合成にも関わるため、摂取することでホルモンバランスを整えられます。これにより月経前症候群(PMS)の症状の緩和につながるのです。
また、妊娠中の女性はB6が欠乏することでつわりが誘発されるという説があるのをご存じでしょうか。そのため近年、つわり軽減とビタミンB6の関係について研究が行われ注目されています。
ビタミンB6の働きには、ビタミンB2ga必要になります。食事の際には合わせて摂るようにしましょう。
葉酸
葉酸は、にんにくの芽を中心に含まれており、貧血予防効果が期待できます。
また葉酸は赤血球の生産を助け、代謝にも関与します。DNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進させ細胞の再生を補助するため、胎児や成長期の子どもには重要な栄養素といえます。
葉酸は通常の食事で補えるものですが、妊娠中の方や葉酸を大量に必要とする成長期の子どもは不足しないように日頃から意識して摂取しましょう。
リン
リンは歯や骨を丈夫にする効果が期待できます。
またリンは、神経や筋肉の機能を正常に保つためにも必要な栄養素です。リンが不足すると新陳代謝が低下するため、筋肉の衰えや体の疲労を感じやすくなります。
健康で丈夫な歯や骨を維持し、活力のある生活をするためにもリンは重要です。
にんにくを選ぶ時のポイント
体のさまざまな働きに必要な栄養素を豊富に含むにんにくは、積極的に食べたい食品と言えるでしょう。
そんなにんにくをおいしくいただくために、こちらではにんにくの選び方について紹介します。
いつもスーパーでなんとなく買っていた方は、今回紹介する選び方をぜひ試してみてくださいね。
実が固くふっくらとした丸みのあるもの
たくさん並んでいるにんにくから質のよいものを選ぶには、まず形をチェックしてみましょう。全体的にふっくらとして丸みのあるにんにくを見つけてください。
次は、にんにくの実をやさしく指で押してみます。実が固くしっかりしていたら新鮮なにんにくであると言えます。
形が均一ではないものや、実が柔らかいものは避けましょう。
ずっしりとした重みを感じられるもの
おいしいにんにくを選ぶには重さも重要なチェックポイントです。
にんにくのサイズと比較して、ずっしりとした重さを感じられたら新鮮で質のよいにんにくと判断できます。
軽くて皮と実の間にすきまがあるものは、古くて水分が抜けてしまっていることが多いため、選ばないほうがよいでしょう。
にんにくの食べすぎには注意が必要
健康に必要な栄養素を豊富に含むのならば、にんにくを毎日たくさん食べたいと思う方は多いでしょう。しかしにんにくは刺激が強い食品でもあるため、食べすぎはよくありません。
にんにくに含まれる「アリシン」を大量に摂取すると、腸内環境を悪化させてしまいます。また、刺激成分で胃の粘膜や胃壁が荒れると、腹痛や下痢、または便秘などを引き起こす可能性があるため注意しましょう。
では、にんにくは一体どれくらいの量なら安心して食べられるのでしょうか。にんにくを食べる際の適正量をみてみましょう。
にんにくを食べる際の適量は?
にんにくを食べてもよい量には個人差がありますが、目安として1日に3〜4片、多くても10片以内がよいとされます(1片を5〜7gとした場合)。さらに小さい子どもや、体調が優れない場合には、1日2片程度に留めましょう。
また、にんにくの成分である「アリイン」は、酵素の働きにより刺激の強い成分「アリシン」に変化します。酵素は熱により働きが抑制されるため、にんにくの刺激を和らげて食べるには熱を通すのがおすすめです。
「つい食べすぎてしまった」という場合には、水や白湯を飲みましょう。アリシンは水溶性のため、水分と一緒に体外へ排出できます。
黒にんにくは低刺激なので安心して食べられる
毎日健康的に過ごすためには、体に必要な栄養素をきちんと摂取することが大切です。にんにくは滋養強壮やエネルギーチャージに最適な食品ですが、小さい子どもや体調が優れない方には刺激が強すぎることがあるため注意しましょう。
しかし、熟成されて刺激がほとんどなくなった「黒にんにく」なら副作用を気にせず食べられます。
にんにくをじっくりと熟成させることで、生にんにくと比べて栄養素が大幅にアップした黒にんにくは、家族みんなが安心して食べられるのが魅力です。にんにく特有の強い匂いも著しく低減されているため、お好きなタイミングに栄養補給できるのもうれしいポイントでしょう。
「成長期の子どもに食べさせたい」「好きなタイミングで栄養を補いたい」「家族みんなが安心して食べられるものを選びたい」という方は、黒にんにくがおすすめです。
まとめ
にんにくは古くから滋養強壮に役立つとしてスーパーフードと呼ばれる人気の食品です。体を健康に維持するために重要な栄養素が豊富に含まれているため、疲労時や風邪のひきはじめなどに積極的に食べるという方も多いですよね。
しかしにんにくは刺激成分を含むため、食べ過ぎや小さい子どもに与える際には注意しなければなりません。
黒にんにくなら、生にんにくにあるような腹痛や下痢などの副作用を気にせず食べられるため、毎日の食習慣に取り入れやすい食品と言えます。熟成されることでにんにくの栄養成分がパワーアップしているのも見逃せないポイントです。
家族みんなが健康に過ごせるように、黒にんにくを試してみてはいかがですか。